高性能住宅とは何か?

「高性能住宅」という言葉には、実は公的に統一された数値基準があるわけではありません。だからこそ、同じ「高性能」という表現でも、中身(UA値やC値などの数値)を確認することが大切です。
このページでは、「高性能住宅とは何か?」を言葉ではなく数値で整理し、実際に正田工建が設計から施工まで手がけた高性能住宅30邸のデータ(※C値は実測、UA値は算出)をもとに住宅性能をご紹介します。
30邸平均の主な指標は、UA値 0.41/C値 0.25/太陽光 10.02kW(いずれも小数第2位表記)です。
※30邸の集計は、2026年1月時点の施工実績(新着から30邸)を対象としています。
C値は実測(リクシルによる気密測定)、UA値は算出値です。BELSなど第三者評価も活用しています。
まずは、正田工建の家づくりにおける「高性能住宅」の前提となる考え方と基準をご紹介します。
第1章|高性能住宅の定義と前提
高性能住宅とは何か?
数値で見る高性能住宅の基準
「高性能住宅」という言葉を、住宅会社のホームページや広告で目にする機会は増えました。
しかし、その意味や中身は、会社ごとに大きく異なっているのが現状です。
- 高断熱
- 高気密
- 高耐震
- 省エネ
- ZEH対応
こうした言葉が並んでいても、
「どの程度の性能なのか?」が分からないまま使われているケースも少なくありません。
本来、高性能住宅とは
“性能を数値で説明できる住宅”であるべきだと、私たちは考えています。
断熱性能であればUA値、気密性能であればC値、耐震性能であれば耐震等級、省エネ性能であれば一次エネルギー消費量やZEH基準など、
客観的な指標によって性能が示されてこそ、初めて比較や判断が可能になります。
高性能住宅を語る上では、快適性や省エネ性能だけでなく、構造的な安全性も同じ土俵で確認することが欠かせません。
言い換えれば、
「高性能住宅」という言葉そのものが重要なのではなく、
その裏付けとなる数値やデータが示されているかどうかが、本質的なポイントです。
このページでは、正田工建が実際に手がけてきた住宅のデータをもとに、
“言葉ではなく、数字で見る高性能住宅”について整理していきます。
数値で見る高性能住宅の基準

高性能住宅を正しく理解するためには、
まず「どの数値を、どの基準で見るのか」を知る必要があります。
住宅性能には、主に次のような指標があります。
- UA値:住宅全体の断熱性能を示す数値(小さいほど高性能)
- C値:住宅のすき間の大きさを示す数値(小さいほど高気密)
- Q値:住宅からどれだけ熱が逃げるかを示す数値(小さいほど省エネ)
- 耐震等級:住宅の構造的な強さを示す指標。等級1〜3の段階で評価され、数値化しにくい耐震性能を客観的に比較できます。
- ZEH:年間の一次エネルギー消費量を実質ゼロに近づける住宅
- HEAT20 G2:快適性と省エネ性を高い水準で両立する断熱基準
これらはすべて、
「高性能住宅かどうか」を客観的に判断するための指標です。
これらの数値や基準をどの程度の棟数で、どれだけ安定して実現できているか。住宅会社の技術力を判断する大きなポイントになります。
なぜ“基準”を知らないと比較できないのか
例えば、「高断熱住宅です」と書かれていても、
UA値が0.6なのか、0.4なのかによって、住宅性能は大きく異なります。
また、「高気密」と表現されていても、
C値が測定されていなければ、その性能は確認できません。
つまり、数値が示されていないどの基準を満たしているのか分からない状態では、住宅会社同士を正しく比較することができないのです。
高性能住宅を選ぶうえで重要なのは、
高性能や高断熱、高気密など「良さそうな言葉」ではなく、
どの性能指標を、どのレベルで満たしているのかという事実です。
これらの数値や基準をどの程度の棟数で、どれだけ安定して実現できているかが、住宅会社の技術力を判断する大きなポイントになります。
第2章|正田工建の実績データ
正田工建が手がけた高性能住宅「30邸平均データ」
| 項目 | 実績 |
|---|---|
| HEAT20 G2 | 30 / 30 邸 |
| ZEH | 30 / 30 邸 |
| 耐震等級3 | 30 / 30 邸 |
| ※ BELS 最高ランク相当(★5~★6) | 30 / 30 邸 |
| UA値(断熱性能) | 平均 0.41(0.33 〜 0.46) |
| C値(気密性能) | 平均 0.25(0.13 〜 0.45) |
| 太陽光発電容量 | 平均 10.02kW(8.13 〜 16.40kW) |
※BELSは2024年4月1日に評価制度が改定され、最高ランクが従来の★★★★★(5)から★★★★★★(6)に変更されています。本ページでは、評価取得時点における最高ランク相当の住まいをまとめて表記しています。
※数値はすべて30邸の平均値(小数第2位表記)
※C値は実測値(リクシルによる気密測定)、UA値は算出値です。
※UA値・C値は住宅ごとの条件により差が出ますが、平均値とレンジを併記することで、性能の傾向と安定性を分かりやすく示しています。
第3章|性能の中身
正田工建の高性能住宅を支える5つの性能指標
― 30邸平均データから見る技術力 ―
| 項目 | 30邸平均値 | 評価・位置づけ |
|---|---|---|
| 断熱性能(UA値) | 0.41 | HEAT20 G2基準を全邸クリア |
| 気密性能(C値) | 0.25 | 高気密住宅(実測) |
| 省エネ性能(Q値) | 1.40 | 熱損失の少ない住まい |
| 太陽光発電容量 | 10.02kW | 一般的なZEHより大容量 |
| 耐震性能 | 耐震等級3 | 最高等級 |
| 第三者評価 | BELS(★5~★6) | 最高ランク相当 |
上の表は、正田工建の注文住宅 施工実績(新着から30邸)の平均値とレンジ(最小〜最大)をまとめたものです。
※BELSは2024年4月1日に評価制度が改定され、最高ランクが従来の★★★★★(5)から★★★★★★(6)に変更されています。
正田工建の施工実績では、BELS評価において、制度改定前は★★★★★(5)、改定後は★★★★★★(6)と、いずれも評価取得時点での最高ランク相当を取得しています。
ここからは、それぞれの指標が暮らしにどう関わるのか、そしてなぜこの数値を安定して実現できているのかを、5つの視点で解説します。
1. UA値0.41の高断熱性能(HEAT20 G2基準を全邸クリア)
大阪エリアの住宅では、UA値0.6前後が一般的とされる中、正田工建が手がけた高性能住宅30邸の平均UA値は0.41。
これは、HEAT20 G2基準をすべての住宅でクリアしている数値で、高い断熱性能が安定して確保されていることを示しています。
断熱性能が高い住宅では、
- 外気温の影響を受けにくい
- 冷暖房効率が高まりやすい
- 室内温度のムラが生じにくい
といった特徴があり、夏も冬も快適な室内環境を維持しやすい住まいにつながります。
2. C値0.25の超高気密(安定した施工品質)
C値は住宅のすき間の量を示す指標で、実測によって初めて分かる性能です。
一般的に、C値0.5以下で「高気密住宅」と呼ばれる中、正田工建の30邸平均C値は 0.25。
これは、設計だけでなく施工精度が安定していなければ出せない数値です。
気密性が高い住宅では、
- 冷暖房効率が高まりやすい
- 室内の温度差が生じにくい
- 外気由来のホコリや花粉が入りにくい
- 壁内結露のリスクを抑えやすい
- 換気を計画的な流れにすること
といったメリットが期待できます。
「玄関が寒い」「2階だけ暑い」といった温度ムラが起こりにくいのも、高気密住宅の特徴です。
3. 太陽光10.02kWの“発電量に余裕のある家”が標準
一般的なZEH住宅では、太陽光発電容量は4〜6kW程度が多い中、正田工建の高性能住宅30邸の平均搭載量は 10.02kW。
発電容量に余裕があることで、
- 日中の電力を自家消費しやすい
- 電気料金の変動リスクを抑える方向に働きやすい
- 将来的な電化設備の増設にも対応しやすい
また、機器構成(パワーコンディショナや分電盤、蓄電池など)によっては、停電時の電力確保を含めた備えとして検討しやすい点も、大容量太陽光の特長です。
※効果は住まい方や設備構成、契約条件により異なります。
4. 全邸が耐震等級3(最高等級)+制震機能
正田工建の住宅は、全邸が耐震等級3(最高等級)。
耐震等級3は、消防署や警察署などと同等の耐震性能を想定した基準で、大きな地震に対しても倒壊しにくい構造を目指した等級です。
スーパーウォール工法による高剛性・一体構造の住まいと組み合わせることで、地震に備えた安心感の高い住宅を提供しています。
5. BELS評価(最高ランク相当)で住宅性能を「見える化」
正田工建の高性能住宅は、BELS評価において、
評価取得時点での「最高ランク相当」を取得しています。
BELSは第三者機関による住宅性能評価制度で、省エネ性能や断熱性能、一次エネルギー消費量などを客観的な基準で確認できる仕組みです。
- 省エネ性能
- 断熱性能
- 一次エネルギー消費量
数値だけでなく「評価結果」として性能を把握できるため、初めて家づくりをする方でも、住宅性能を比較・判断しやすい指標となります。
※BELSは2024年4月1日に制度改定が行われ、最高ランクが従来の★★★★★(5)から★★★★★★(6)に変更されています。
本ページでは、評価取得時点における最高ランク相当の住まいをまとめて表記しています。
第4章|この性能は「特別」ではなく「標準」です
高性能住宅というと、
「一部の条件が良い家だけ」「特別な設計をした一棟」というイメージを持たれることがあります。
しかし、正田工建が示している30邸平均データは、そうした“特別な事例”を集めたものではありません。
都市部の限られた敷地、狭小地や3階建て住宅を含め、実際に建ててきた住まいのデータをそのまま集計した結果です。
なぜ30邸で同じ水準の性能が出ているのか
正田工建では、 断熱・気密・耐震といった住宅性能を 「オプション」や「グレード差」で分けるのではなく、 標準仕様として設計・施工の段階から組み込んでいます。
また、スーパーウォール工法の採用により、
- 断熱・気密性能の考え方を共有できる
- 工程や納まりを標準化しやすい
- 施工精度を安定させやすい
といった体制を整えています。
性能を「出せる家」と「出せない家」を分けない
住宅性能は、「できる家だけ頑張る」ものでは意味がありません。
正田工建では、どの住まいでも同じ基準で性能を確認し、一棟ごとの性能を数値で把握することを前提に家づくりを行っています。
その積み重ねが、
30邸という一定数の中でも性能のばらつきを抑え、
平均値として安定した数値につながっています。
再現性があるから、比較できる
30邸平均という形でデータを公開しているのは、
「うちはこのくらいの性能です」と示すためだけではありません。
検討中の方が、
- 自分の家でも同じ水準が期待できるのか
- 他社と比較する際の判断材料になるのか
を考えるための、共通の基準を提示することが目的です。
高性能住宅は、特別な一棟で語るものではなく、標準仕様として再現できてこそ意味がある。
正田工建では、そう考えています。
最終章|まとめ|高性能住宅を「数値」で示すということ

「高性能住宅」という言葉には、業界として一律の数値基準が定められているわけではありません。 だからこそ本当に大切なのは、どの性能を、どの基準で、どの数値として示しているかだと考えています。
- UA値・C値・太陽光容量といった具体的な数値
- 一棟ではなく30邸平均という視点
- 平均値だけでなくレンジ(最小〜最大)も含めた公開
これらは、特別な事例を強調するためのものではありません。性能を標準仕様として安定して実現できているかを示すためのものです。
高性能住宅は、 「高断熱です」「高気密です」といった言葉だけで選ぶものではなく、 数値で確認し、比較できてこそ意味があります。
このページが、 住宅性能の見方を知り、家づくりを冷静に判断するための ひとつの基準ページになれば幸いです。






